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Margaret-Mary G. Wilson, MD
栄養の欠乏によって健康状態がしばしば悪化することがあり(疾患の有無に関係なく),疾患(例,吸収不良)が栄養欠乏の原因となることもある。また,治療を要する予想外の栄養欠乏を有する患者は多い(例,緊急入院中の高齢患者)。多くの医療施設には,医師,看護師,栄養士および薬剤師から成る集学的栄養サポートチーム(NST)があり,医師が潜在性の栄養欠乏を予防,診断,治療するのに役立てている。
栄養過多は,癌,高血圧,肥満,糖尿病,および冠動脈疾患などの慢性疾患の一因となることがある。遺伝性代謝疾患(例,ガラクトース血症,フェニルケトン尿症)の多くは食事制限が必要である。
栄養状態の評価
体重や身体組成が望ましくない場合や特定の必須栄養素の欠乏や中毒,あるいは乳児および小児における成長不良や発達不全がある場合は栄養評価の適応となる。しかしながら,乳児および小児,高齢者,数種類の薬を服用する患者,精神疾患患者のほか,数日間以上続く全身性疾患をもつ患者では,診察の一環として栄養状態を評価することが必要である。
全身の栄養状態の評価には,病歴聴取,身体診察のほか,諸検査が含まれる。栄養不足が疑われれば,臨床検査および皮膚アネルギー検査が実施されることもある(低栄養: 検査を参照 )。肥満の評価には身体組成分析が実施される。
病歴聴取には,食事摂取,体重変化,栄養欠乏の危険因子に関する質問のほか,器官系統の精査が含まれる(低栄養: 栄養欠乏症の徴候と症状表 1: を参照)。栄養士は食事歴をさらに詳しく聴取する。これには通常,24時間以内に摂取した食物のリストアップや食物に関する質問などがある。摂取した食物一切を記録するため,食事日誌を利用してもよい。患者が摂取する全食物を計量して記録するアド・リビタム法(weighed
ad libitum diet)が,最も正確な記録となる。
身長,体重および体脂肪分布の計測など,徹底した身体診察を実施することが必要である。体格指数(BMI)─体重(kg)/身長(m)2は,身長により体重を調整しており(肥満および代謝症候群: 体格指数(BMI)表 1: を参照),身長体重表よりも正確である。乳児,小児,青少年の成長および体重増加には標準値がある(身体的成長と発達: 身体的成長を参照 )。
体脂肪分布は重要である。不均衡性の体幹肥満(すなわち,ウエスト/ヒップ比>0.8)は,脂肪が他の部分にある場合より,心臓血管・脳血管障害,高血圧,糖尿病を伴うことが多い。体脂肪を評価する具体的な方法には,皮下脂肪厚測定および生体電気インピーダンス分析がある(肥満および代謝症候群: 身体組成分析を参照 )。
最終改訂月 2007年7月
最終更新月 2005年11月
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