メルクマニュアル18版 日本語版
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モリブデン

モリブデン(Mo)は,キサンチンオキシダーゼ,亜硫酸オキシダーゼおよびアルデヒドオキシダーゼの活性に必要な補酵素の成分である。

モリブデンの遺伝性欠乏症および摂取不足による欠乏症が報告されているが,いずれもまれである。1967年に,小児で遺伝的亜硫酸オキシダーゼ欠乏症が報告されている。これは,モリブデンが十分存在しているにもかかわらず,モリブデン補酵素を生成できないことから生じたものである。この欠乏症は,精神遅滞,発作,弓なり反張および水晶体偏位を引き起こした。

亜硫酸塩中毒症をまねくモリブデン欠乏が,長期間TPN(中心静脈栄養)を受けている患者に生じた。症状は,頻脈,多呼吸,頭痛,悪心,嘔吐および昏睡であった。臨床検査により,血中および尿中の亜硫酸とキサンチン濃度の上昇,硫酸塩と尿酸濃度の低下が明らかにされた。モリブデン酸アンモニウム300μg/日の静脈投与により,劇的な回復がみられた。

1961年に発生したモリブデン中毒症の症例があるが,それによると痛風様症状のほか,消化管,肝および腎の異常が引き起こされた。

最終改訂月 2005年11月

最終更新月 2005年11月

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