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しばしば,広範な評価を行った後でも,消化管症状の生理学的原因は分からない。そのような患者は機能性疾患を有すると考えられ,消化器専門医への紹介の30〜50%を占める。機能性疾患は,上部および/または下部消化管症状で顕在化することがある。
機能性疾患の症状の原因は不明である。そのような患者では,内臓過敏症,すなわち他人が苦痛と感じないような感覚(例,消化管内腔拡張,蠕動)を不快と感じる痛覚障害が認められるということを示唆する所見もある。一部の患者では,不安(呑気症を伴うまたは伴わない),転換障害,うつ病の身体化,または心気症などの精神疾患が消化管症状に関連している。心理学理論によれば,機能性疾患の症状によって特定の心理的要求が満たされることがある。例えば,一部の慢性疾患患者は病気であることによって副次的利益を得る。そのような患者では,症状の治療が成功すれば,他の症状が発現する可能性がある。
多くの委託医師および消化器専門医が機能性消化管症状は理解するのも治療するのも困難であると考えており,こうした不確かさゆえに,イライラしたり,批判的態度をとったりすることがある。医師は,説明のつかない症状を訴え続ける患者に対する反復検査の指示や様々な薬物使用の指示を避けるべきである。症状が重篤な疾患を示唆するものでなければ,医師は新たな診断または治療計画に乗り出すよりもむしろ様子をみるべきである。そのうち新たな情報が評価および管理を方向づけるであろう。機能性疾患の症状は時に生理学的疾患(例,消化性潰瘍,食道炎)患者において認められ,そのような症状は,生理学的疾患に対処しても緩和しないことがある。
最終改訂月 2005年11月
最終更新月 2005年11月
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