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食道憩室は,粘膜が食道筋層を貫いて外に嚢状に突出したものである。無症候性であることも,嚥下障害および逆流を引き起こすこともある。バリウム嚥下検査によって診断を下す;外科手術はめったに必要でない。
食道憩室にはいくつかの種類があり,各々原因が異なる。ツェンカー(咽頭)憩室は,粘膜および粘膜下層が輪状咽頭筋を貫いて後方に嚢状に突出したもので,おそらく咽頭の推進力と輪状咽頭筋の弛緩との協調不全に起因する。中部食道(牽引性)憩室は,縦隔の炎症性病変による牽引または二次的に運動障害に起因する。横隔膜上憩室は,横隔膜の真上に発生し,通常,運動障害(アカラシア,びまん性食道痙攣)を伴う。
症状と徴候
ツェンカー憩室は食物でいっぱいになり,患者が身体を曲げたり横になったりすると逆流することがある。逆流が夜間に起こると誤嚥性肺炎が発症しうる。まれではあるが,嚢が大きくなると,嚥下障害,時に触知可能な頸部腫瘤が生じる。牽引性および横隔膜上憩室はめったに症状を伴わないが,基礎疾患は症状を伴うことがある。
診断と治療
バリウム嚥下録画検査にて全ての憩室を診断する。特異的治療は通常必要でないが,時に大きな憩室または症候性憩室に対して切除術を行う必要がある。運動障害を伴う憩室は原発性疾患の治療を要する。例えば,症例報告は,ツェンカー憩室切除術施行時に輪状咽頭筋切開術を施行するよう示唆している。
最終改訂月 2005年11月
最終更新月 2005年11月
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