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筋骨格疾患のうちあるものは主として関節を侵して,関節炎を引き起こす。その他の筋骨格疾患は,主として骨(例,骨折,ページェット病,腫瘍),筋肉,関節外軟部組織(例,リウマチ性多発筋痛症,線維筋痛症),関節周囲の軟部組織
(例,滑液包炎,腱炎,捻挫)を侵す。関節炎には,感染症,自己免疫疾患,結晶誘発性炎症,その他の種類の炎症,非炎症性組織変性などの無数の原因があり,全身性疾患が含まれることがある。関節炎は,単一または複数の関節を対称的または非対称的に侵すことがある。
病歴
医師は,関節の症状ばかりでなく,全身の症状と関節外症状についても問診すべきである。多くの症状,すなわち,発熱,悪寒,倦怠感,体重減少,レイノー現象,粘膜皮膚症状(例,発疹,眼の刺激または痛み,光線過敏),胃腸または心肺の症状などが,関節疾患と関連していることがある。
痛みは多くの関節疾患の最も一般的な症状である。痛みの部位,強さ,特徴,痛みを増悪または軽減する要因について問診すべきである。臨床医は,痛みが増すのは関節を動かし始めるときかまたは長く使用した後か,そして痛みが起床時にあるかまたは日中に出現するかを確認しなければならない。通常,浅層組織に生じる痛みは,深部組織に生じる痛みよりもかなり限局的である。遠位の小関節に生じる痛みは,近位の大関節に生じる痛みよりも限局的である傾向が強い。関節痛は,関節外構造物やその他の関節の影響が原因になりうる。関節炎はしばしば“うずくような”痛みを生じるが,ニューロパシーは“焼けつくような”痛みを生じることが多い。
“こわばり”は,患者の筋力低下,疲労,一定の運動制限を示していることがある。臨床医は,関節を動かせないことと,痛みで関節を動かそうとしないこととを区別しなければならない。リウマチ性疾患に重要であるこわばりは,安静後に関節を動かそうとしたときに感じられる運動制限である。関節運動を開始した後のこわばりの持続時間は,その重症度を反映する。こわばりは炎症性の関節疾患ではより重症である。朝のこわばりはRAの重要な初期症状でありうる。
疲労は,休みたいという欲求であり消耗を反映している。それは,筋力低下や,動けないこと,動くと痛いので動きたがらないこととは異なる。
不安定性,すなわち関節の座屈(buckling)は,関節を安定させる靭帯やその他の構造物の弱さを示すことがあり,それらはストレステストによって評価する。座屈は膝関節に最も多く起こり,内部の関節障害に起因する率が最も高い。
身体診察
障害のある関節を視診,触診し,可動域を測定する。多関節性疾患で,何らかの非関節性の徴候(例,発熱,消耗,発疹)があれば,全身性疾患の存在が考えられる。
安静時の関節の肢位について,何らかの発赤,腫脹,変形,皮膚の擦過傷または穿刺傷の有無とともに注意する。障害のある関節を障害のない対側の関節または検者の関節と比較する。
関節をそっと触診し,熱感や圧痛があるか,そしてその位置に注意する。圧痛が関節裂隙に沿っているか,または腱付着部または滑液包の上にあるかどうかを判定することは特に重要である。正常の陥凹または隙を満たす軟性の腫瘤,膨隆,組織(関節滲出液または滑膜の増殖を示す)がないか注意する。腫脹した関節を触診することにより,ときに関節滲出液,滑膜の肥厚,関節包または骨の腫脹を鑑別しうる。小関節(例,肩鎖関節,脛腓関節,橈尺関節)が,当初は隣接する大関節が原因と考えられた痛みの原因であることがある。骨の膨隆(しばしば骨棘に起因する)に注意する。
自動関節可動域(患者が関節を動かすことのできる最大域)を最初に記録するが,制限があれば,機械的異常ばかりではなく,筋力低下,痛み,こわばりを反映していることがある。次に他動関節可動域(検者が関節を動かすことができる最大域)を評価するが,他動的な可動域制限は通常,筋力低下または痛みよりむしろ機械的異常(例,瘢痕,腫脹,変形)を反映する。
軋音,すなわち運動によって生じるはっきりとした摩擦音または聞き取れる程度の摩擦音に注意する。それは,でこぼこになった関節軟骨または腱が原因でありうるが,軋音を生じる動作を確定できるはずであり,どの構造が関与しているかを示唆しうる。
それぞれの関節で調べるべき特定の事項がある。
肘関節:
関節疾患が原因である滑膜の腫脹と肥厚は,橈骨頭と肘頭との間の外側面に生じ,膨隆する。肘関節では180°の完全伸展を試みるべきである。関節炎以外または関節外の病変があっても完全な伸展が可能であるけれども,伸展の制限は関節炎の初期変化である。関節周辺領域に腫脹がないか調べる。
リウマチ結節は硬く,特に前腕の伸側面に沿って生じる。
痛風結節はときに皮下にクリーム色の凝集物として見え,痛風を示唆する。
肘頭滑液包の腫脹は,肘頭先端を覆い,嚢胞性であり,関節運動を制限せず;感染症,外傷,痛風,RAが原因となりうる。
滑車上部リンパ節は,内側上顆の上に生じ;それらは手の炎症の結果生じることがあるが,サルコイドーシスまたはリンパ腫も示唆しうる。
肩関節:
痛みが肩関節周辺領域の間に関連しうるので,肩関節の触診には肩甲上腕関節,肩鎖関節,胸鎖関節,烏口突起,鎖骨,肩峰突起,肩峰下滑液包,二頭筋腱,上腕骨の頸部,上腕骨の大結節と小結節を含むべきである。肩甲上腕関節の滲出液は,烏口突起と上腕骨骨頭の間に膨隆をもたらす可能性がある。原因としては,RA,変形性関節症,感染,ミルウォーキー肩(結晶誘発性関節炎: アパタイト(塩基性リン酸カルシウム)結晶沈着疾患を参照 ),その他の関節疾患が含まれる。
腱板機能障害に由来する運動制限,筋力低下,痛み,その他の可動性障害は,患者の両腕を外転させ頭上に挙上させてから,徐々に下げさせることにより迅速にスクリーニングできる。筋萎縮と神経学的変化を調べるべきである。
膝関節:
膝関節では,腫脹(例,関節滲出液,膝窩嚢胞),四頭筋萎縮,関節不安定性のような著しい変形は,患者が立位であるときや歩行時に明らかとなることがある。患者を仰臥位にして,検者は膝関節を触診し,膝蓋骨,大腿顆,脛骨粗面,脛骨高原,腓骨頭,内側と外側の関節裂隙,膝窩,四頭筋および膝蓋腱を確認すべきである。内側と外側の関節裂隙は内側と外側の半月板の位置に対応しており,膝をゆっくりと屈伸しながら触診することで位置を確認できる。内側の関節裂隙下の鵞足包のような,圧痛を伴う関節外滑液包と,真性の関節内障害とを区別すべきである。
少量の膝の滲出液の検出はしばしば困難であるので,“バルジサイン(膨隆徴候)”を利用するとよい。患者は仰臥位で筋肉を弛緩させ,膝を十分に伸展し,下腿をわずかに外旋させる。膝の内側面を押さえながらなでて,この領域のわずかな貯留液をも絞り出すようにする。検者は片手を膝蓋上嚢部に置き,膝の外側面をやさしくなでるかまたは押すと,滲出液があれば液の波動やふくらみが内側に認識できるようになる。大量の滲出液は,視覚的にまたは膝蓋跳動により確認できる。関節滲出液は,RA,変形性関節症,痛風,外傷などの多くの関節疾患で生じうる。
膝関節を180°に完全に伸展させて屈曲拘縮の有無を検査する。膝蓋骨を自由に痛みなく動かせるかどうかを調べる。
股関節:
診察は歩行の評価から始める。跛行は,重大な股関節部関節炎の患者によくみられる。跛行は,痛み,下肢短縮,屈曲位拘縮,筋力低下が原因でありうる。内旋(しばしば,股関節変形性関節症または何らかの股関節部滑膜炎の最も初期の変化),屈曲,伸展,外転の可動域の減少が通常みられる。患者の腸骨稜の上に片手を置き,股関節の動きと誤りやすい骨盤の動きを調べる。屈曲拘縮は,対側の股関節を最大に屈曲させて骨盤を安定にした状態で,脚を伸展させることにより確認できる。大腿骨大転子上の圧痛は,関節内障害よりも(関節外である)滑液包炎を示す。他動的な関節可動域における痛み(患者を仰臥位にし股関節および膝関節を90°に曲げた状態で内外に回旋することにより評価)は,関節内に起源があることを示唆する。
その他:
手の診察については手の障害: 評価でさらに検討し,多関節の痛みは関節疾患がある患者へのアプローチ: 多関節痛を参照 で検討する。足および足関節の診察は,足部および足関節の障害を参照 の全体を通して検討する。頸部および背部の診察は頸部痛および背痛: 評価で考察。
検査
臨床検査や画像診断は,病歴や身体診察よりも提供する情報が少ないことがしばしばである。ある検査が患者によっては診断の根拠となることはあるが,広範囲にわたる検査は多くの場合に無効である。
血液検査:
ある種の検査は,特異的でないとはいえ,特定の全身性リウマチ性疾患の可能性を示すのに有用である。これらには,抗核抗体(ANA)とSLEの補体,RAのリウマチ因子と抗環状シトルリン化ペプチド(CCP),脈管炎の抗好中球細胞質抗体(ANCA)などがある。白血球(WBC)数,赤沈値(ESR),C反応性蛋白などの検査は,関節炎が感染性疾患またはその他の全身性疾患のために炎症性であるかどうかを確認するには有用であるが,これらの検査は特異度,感度ともあまり高くない。例えば,ESRまたはC反応性蛋白値の上昇は,炎症を示唆するか,加齢や多数の非関節性の炎症の状態に起因することがある。さらに,これらの値の上昇は全ての炎症性疾患でみられないこともある。
画像診断:
画像診断はしばしば不必要である。単純X線は特に主に骨の異常を示すが,大部分の関節疾患は当初は骨に影響を及ぼさない。しかしながら,画像診断は,比較的限局性の解明されていない持続性または重症の関節異常や特に脊椎異常の初期の評価に有用であることがあり,それらが原発性または転移性の腫瘍,骨髄炎,骨梗塞,(石灰性腱炎にみられるような)関節周辺のカルシウム沈着,身体診察では見逃しうる深部構造のその他の変化を明らかにすることがある。慢性のRA,痛風,変形性関節症が疑われる場合に,びらん,嚢胞,骨棘を伴う関節腔の狭小化が見て分かることがある。偽痛風では,関節内軟骨にピロリン酸カルシウムが沈着しているのが見て分かることがある。
筋骨格の画像診断には,最初に単純X線検査をするが,これらは往々にしてCTやMRIほど正確ではない。MRIは,単純X線では不明の,特に股関節部や骨盤の骨折や,膝関節の軟部組織や関節内障には最も正確な検査である。CTは,MRIが禁忌であるかまたは利用できない場合に有用である。超音波,関節造影,骨スキャンは,骨,関節滑膜,その他の組織の生検が可能であるような特定の条件下で有用であることがある。
関節穿刺:
関節穿刺は,関節を針で穿刺する方法である。滲出液があり,関節穿刺が正しく施行されれば,通常は滲出液を回収できる。滑液の検査は,関節滲出液の原因を判定するための最も正確な方法であり,重症であるかまたは説明できない単関節滲出液のある全ての患者や,説明できない多関節滲出液のある患者に適用される。
関節穿刺は厳密に無菌的方法で施行する。感染症またはその他の発疹のある部位より針を進入させるのは禁忌である。サンプル採取の準備は穿刺する前にしておかなくてはならない。リドカインまたはジフルオロエタンスプレーによる局所麻酔がしばしば用いられる。通常は関節の屈側面にある神経,動脈,静脈を避けるために,多くの関節ではその伸側面に穿刺する。20ゲージ針はほとんどの関節に使用できるので,できる限り多くの関節液を採取する。特定の解剖学的な目印を用いる(関節疾患がある患者へのアプローチ: 肩関節の関節穿刺。図 1: : 関節疾患がある患者へのアプローチ: 肩関節の関節穿刺。関節疾患がある患者へのアプローチ: 肘関節の関節穿刺。図 2: : 関節疾患がある患者へのアプローチ: 肘関節の関節穿刺。関節疾患がある患者へのアプローチ: 膝関節の関節穿刺。図 3: 関節疾患がある患者へのアプローチ: 膝関節の関節穿刺。参照)。
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図 1
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肩関節の関節穿刺。
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患者を座位で腕を横に下ろし,手をひざに乗せた状態にして肩関節を穿刺する。針を前方,烏口突起のわずかに下方および外側から挿入し関節窩に向ける。後方アプローチも可能である。
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図 2
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肘関節の関節穿刺。
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腕尺関節には,患者の肘関節を60°に屈曲し,手関節を回内した状態で進入する。針は,関節の外側面の,上腕骨外側上顆と尺骨の間に進入する。
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図 3
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膝関節の関節穿刺。
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膝関節と連続する膝蓋上嚢は,患者を仰臥位にし,膝関節を伸展した状態で穿刺できる。針(通常は20ゲージ)は,外側より,膝蓋の頭側端のすぐ下に挿入できる。あるいは,針は内側より,膝蓋の頭側半の下に挿入できる。
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中手指節関節,中足趾節関節,手と足の指節間関節には,20ゲージ針または22ゲージ針を使用して同様に各々穿刺する。針を背面から,伸筋腱のいずれかの側面に向かって挿入する。
滑液の検査:
患者のベッドサイドで,色,混濁度,粘性などの滑液の肉眼的な特性を評価する。粘性は「糸引き(string)」の状態で評価できる。シリンジから垂れる関節滑液の粘性の糸引きの長さは,正常で3cmを超える。炎症が起きると粘性が減少し,糸引きの長さは短くなる。
肉眼的な特性によって,多くの滲出液を暫定的に,非炎症性,炎症性,または感染性に分類できる(関節疾患がある患者へのアプローチ: 滑液の分類表 1: 参照)。滲出液は出血性のこともある。各種の滲出液は,特定の関節疾患を示唆する(関節疾患がある患者へのアプローチ: 関節液の分類に基づく鑑別診断*†表 2: 参照)。いわゆる非炎症性滲出液は,実際には軽度に炎症性であるが,変形性関節症のような疾患を示唆する傾向があり,その場合には炎症は重度でない。
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表 1
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滑液の分類
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正常
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出血性
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感染性
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炎症性
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非炎症性
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肉眼的検査
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透明
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血性
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混濁または化膿性
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黄色,混濁
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淡黄色,透明
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高
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不定
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不定
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低
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高
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ルーチンの臨床検査
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陰性
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陰性
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しばしば陽性
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陰性
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陰性
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< 25
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—
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通常は> 85
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> 50
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< 25
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WBC数*
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< 200/µL
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血液量によって影響を受ける
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5000 〜 > 100,000/μL
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1000 〜 50,000/μL
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200 〜 1000/μL
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*感染性関節炎のWBC数とPMN%は,微生物の毒性があまり高くない(例,淋菌性,ライム病,結核性,真菌性の関節炎)場合または部分的に治療されている場合には値が小さい。SLEとその他の結合組織病の一部の滲出液は,炎症性があまりはっきりせず,WBC数は500〜2000/μLである。非感染性の滲出液は,WBC数が100,000/μLに達することはめったにない。
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表 2
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関節液の分類に基づく鑑別診断*†
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出血性
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感染性
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炎症性
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非炎症性
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抗凝血薬療法
血管腫
凝固障害
神経性(神経障害性)関節障害
色素性絨毛結節性滑膜炎
壊血病
血小板減少症
骨折を伴うかまたは伴わない外傷
腫瘍
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患者特性によって様々な微生物( 関節と骨の感染症:急性感染性関節炎
関節と骨の感染症: 急性感染性関節炎の原因となる一般的な微生物表 2: 参照)
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急性の結晶滑膜炎(痛風および偽痛風)
強直性脊椎炎
クローン病
ライム病
治療が不完全またはあまり病原性のない細菌感染症
進行性全身性硬化症
乾癬性関節炎
反応性関節炎
ライター症候群
RA
リウマチ熱
SLE
潰瘍性大腸炎
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アミロイドーシス
エーラース-ダンロス症候群
肥大性肺性骨関節症
変形性関節症の原因となっている代謝性疾患
神経性(神経障害性)関節障害
変形性関節症
離断性骨軟骨炎
骨軟骨腫症
進行性全身性硬化症
リウマチ熱
鎌状赤血球症
SLE
鎮静化または初期の炎症
外傷
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*分類については,関節疾患がある患者へのアプローチ: 滑液の分類表 1: を参照。この鑑別診断は一部を記載しているに過ぎない。
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†疾患によっては,複数の分類項目にまたがる(例,神経障害性関節症は出血性,または非炎症性であり,
進行性全身性硬化症は炎症性,または非炎症性でありうる)。
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関節液について一般に行われる臨床検査には,細胞数,白血球像,培養(感染症が考えられる場合,関節と骨の感染症を参照 ),細胞や結晶を検出する湿性滑液塗抹鏡検などがある。しかしながら,正確な検査法は,推測される診断に応じてしばしば異なる。
結晶検出のための湿性滑液塗抹鏡検(わずか数滴の関節の滑液が必要)は,偏光を利用して,痛風,偽痛風,およびその他の結晶誘発性関節症を確定診断するために不可欠である(結晶誘発性関節炎を参照 )。光源上に偏光器を置き,標本と検者の眼の間にもう一方の偏光器を置くと,輝く白い複屈折性の結晶が見えるようになる。補償偏光は,市販の顕微鏡に付属する1番目の赤色板を挿入することで得られる。スライドガラスの上に透明な粘着テープを2本貼り,これを下の偏光器の上に置くことで,補償偏光器の効果を再現できる。このような手作りのシステムは,市販の偏光顕微鏡と比較して試さなければならない。湿性滑液に見える結晶が典型的な尿酸一ナトリウム(痛風)でもピロリン酸カルシウム(偽痛風)でもない場合,いくつかのそれほど一般的ではない結晶(コレステロール,液体脂質結晶,シュウ酸塩,クリオグロブリン)またはアーチファクト(例,沈着したコルチコステロイド結晶)を考慮すべきである。
その他の滑液の所見で,ときに特異的に診断するかまたは特異的な診断が示唆されるものには,特異的な微生物(グラム染色または抗酸性染色により同定可能)の存在;LE細胞;骨髄片または脂肪小球(骨折による);反応性の関節炎に最もよくみられる「ライター細胞」(多形核白血球[PMN]を貪食したライト塗抹染色した単核細胞);アミロイド断片(コンゴレッド染色により同定可能);鎌状赤血球(鎌状細胞異常ヘモグロビン症による)がある。
リウマチ因子の測定は,滑液では,偽陽性または偽陰性の結果をもたらすことがあるので実施すべきではない。フッ素加工チューブ中で注意深く扱われた滑液検体のグルコース値が極度に低いときは,感染を示唆する。
最終改訂月 2005年11月
最終更新月 2005年11月
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