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アパタイトおよびシュウ酸カルシウム結晶疾患は,その他の結晶誘発性関節炎と同様の臨床症状を発現する傾向がある。
アパタイト(塩基性リン酸カルシウム)結晶沈着疾患:
体全体に及ぶほとんどの病的なカルシウム沈着には,炭酸塩置換ヒドロキシアパタイトやリン酸オクタカルシウムの混合物が含まれる。これらの超ミクロの結晶は非酸性のリン酸カルシウムであるので,“塩基性リン酸カルシウム”(BCP)という用語は“アパタイト”よりもはるかに正確である。これらの超ミクロの結晶は,リウマチ性の疾患で,雪玉状の塊の中に生じる(例,石灰沈着性腱炎,石灰沈着性関節周囲炎,進行性全身性硬化症や皮膚筋炎の一部の症例)。それらはさらに,全変性関節障害が十分に進行してX線上で関節腔の狭小化を生じた患者の関節滑液に生じる。
BCP結晶は関節を破壊することがあり,重症の関節内または関節周囲の炎症を起こすことがある。ミルウォーキー肩関節症候群は1つの例であり,主に高齢者女性に発症し,通常,肩関節や(しばしば)膝関節に出現するきわめて破壊性の関節障害である。
関節周囲へのBCPの沈着に起因する急性の足部痛風は,痛風に類似し,若い女性(若い男性には少ない)の孤立性の症候群として発現し,急性の痛風と同様に治療される。
関節液分析の他に,症状のある関節のX線検査をすべきである。X線上ではBCP結晶は関節周囲に雲のように不透明に見えることがある。関節液中のBCP結晶の決定的な検査法は容易に得られない。塊状の結晶は透化型電子顕微鏡でしか確認することができない。BCP結晶の塊は偏光下で複屈折しない。
経口または静注のコルヒチンやNSAID,(大関節が侵されている場合には)関節内コルチコステロイドエステル結晶懸濁液による治療が有用である。そのような治療は,急性痛風の項で考察されている。
シュウ酸カルシウム結晶沈着症:
シュウ酸カルシウム結晶沈着は,血液透析や腹膜透析を受けている高窒素血症の患者で,特にシュウ酸塩に代謝されるアスコルビン酸(ビタミンC)の治療を受けた患者に最も多く生じる。結晶は,関節と同様に血管壁や皮膚にも沈着しうる。結晶は複屈折性の双錐体構造を示す(結晶誘発性関節炎: 関節内の結晶の鏡検表 1: 参照)。関節液の白血球数は2000/μLを超えることがある。X線上では,シュウ酸カルシウム結晶は,BCPの関節周囲へのカルシウム沈着やCPPD結晶の軟骨への沈着と見分けがつかない。治療は,CPPD結晶の場合と同じである。
最終改訂月 2005年11月
最終更新月 2005年11月
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