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孤立性肺内結節は,肺実質に全周を囲まれ,肺門および縦隔に接触しておらず,結節関連の無気肺および胸水を伴わない直径3cm未満の散発性病変と定義される(縦隔腫瘤の評価に関しては肺の腫瘍: 診断を参照 )。
孤立性肺内結節は,他の理由で胸部X線を撮影した際に偶然発見されることが最も多い。
孤立性肺内結節の鑑別疾患は多い。悪性の原因は,原発性肺癌(通常,腺癌または小細胞癌)および転移性癌(胸部の悪性黒色腫;結腸癌,腎癌,および精巣癌;肉腫;頭部および頸部の癌)である。悪性の可能性は年齢とともに増加する。
非悪性の原因は,肉芽腫性感染症(結核,非定型抗酸菌感染症,ヒストプラスマ症,コクシジオイデス真菌症,ブラストミセス症),良性腫瘍(過誤腫,脂肪腫),結合組織病(関節リウマチ[RA],ヴェーゲナー肉芽腫症),寄生虫感染症(ディロフィラリア症[イヌ糸状虫]),回虫症,ニューモシスチス-ジロベジー(以前はニューモシスチス-カリニと呼ばれていた)感染症,および肺動静脈奇形である。乳頭,疣贅,皮膚結節によって生じる肺以外の軟組織の陰影,および骨異常は,胸部X線上で,肺内結節としばしば混同される。
評価
評価の主な目的は,悪性病変および活動性の感染症の検出である。
病歴:
高齢,現在または過去の喫煙,および悪性病変の病歴は全て,悪性である確率を増加させる。これらの危険因子(と結節の大きさ)は,悪性である尤度比の推定に用いられている( 肺の症状がある患者へのアプローチ: 孤立性肺内結節が悪性である確率の推定表 3: を参照)。病歴は,基礎となる病因を示唆するその他の情報(例,治療済みの結腸癌,乳癌または腎細胞癌の病歴)を明らかにする場合もあるが,一般に,主要な危険因子が除外される場合は,原因特定には役に立たない。
身体診察:
詳細な身体診察は,肺内結節の基礎となる病因を示唆する所見を明らかにする場合もあるが,通常,原因の特定には役に立たない。
検査:
X線写真の4つの特徴(成長率;石灰化している場合は石灰化のパターン;辺縁;および大きさ)は,孤立性肺内結節の鑑別診断の範囲を狭めるのに役立つ。これらの特徴は,単純写真で明白な場合もあるが,通常CTスキャンが必要となる。また,CTでは肺の放射線不透過性を胸膜の放射線不透過性と識別できる。CTは,悪性病変の発見に関して70%の感度,および60%の特異度を有する。
成長率は,過去の胸部X線またはCTがあれば,それらとの比較により決定する。2年以上経っても大きくなっていない病変は,良性の病因を示唆する。容積倍増時間が21〜400日の腫瘍は,悪性の可能性がある。小さな結節は,2年間は毎年モニタリングすべきである。
石灰化は,特に中心性(結核腫,ヒストプラスマ腫),同心円状(ヒストプラスマ症の治癒後),またはポップコーン状(過誤腫)である場合に,良性を示唆する。CTスキャンは,これらのパターンを検出するためにしばしば必要となる。辺縁のパターンも示唆に富む。棘状または不整(波型)な辺縁は,悪性病変をより強く示唆する。
PETスキャンは,評価における役割が不明である。PETは悪性病変の検出に関して90%以上の感度および約78%の特異度を有するが,比較的新しく,肺内結節の評価における役割はまだ研究段階にある。PETスキャンでは,偽陰性が,代謝活性の乏しい腫瘍が原因で生じる可能性があり,また,偽陽性が,様々な感染症および炎症性疾患において生じうる。
病歴からの情報およびX線所見が診断的でない場合,生検および培養が有用なときもあるが,それは通常,結核またはコクシジオイデス真菌症を可能性のある疾患として病歴が支持するときのみである。癌は生検によって診断されうるが,根治的治療が切除であるため,侵襲的検査は,原因が悪性でない可能性のある患者に対してのみ行うべきである。
治療
悪性の可能性が非常に低い,病変が非常に小さい(1cm未満),または患者が外科的介入を拒否するか,外科的介入が適応にならない場合は,観察が適切である。3カ月後,6カ月後のモニタリング,および,その後2年間は年1回のモニタリングが推奨される。病変は,2年以上経過する間に大きくならなければ,良性の可能性がある。癌の可能性が最も高い場合または非悪性である可能性が低い場合は,肺機能低下,併存症,または同意の保留により手術が禁忌とならない限り,切除を行うべきである。
最終改訂月 2005年11月
最終更新月 2005年11月
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