メルクマニュアル18版 日本語版
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喘鳴

喘鳴は症状であり,身体所見でもある。喘鳴は気道狭窄の結果として生じる。喘鳴の最も典型的な原因は喘息であるが,喘鳴はCOPD,心不全の増悪(心臓性喘息),小児の細気管支炎,アナフィラキシー,毒性物質の吸引,異物の誤嚥,気管軟化症,または声帯機能障害にも認められる。

評価

病歴: 喘息またはCOPDを有することが分かっている患者に喘鳴があれば,通常,増悪の表れであると推測される。咳,および後鼻漏の病歴,アレルゲン,または毒性もしくは刺激性ガスへの暴露歴は,誘因を示唆する場合がある。肺疾患の病歴がない急性の出現は,アレルギー反応または切迫したアナフィラキシーを示唆する。冷気,塵埃,タバコの煙,香料などの因子による悪化は喘息を示唆する。

身体診察: 限局性の喘鳴は,腫瘍または異物による気管支の局所的な閉塞を示唆する。広汎性の喘鳴は,気道全体が侵されていること,または気管か声帯の位置に気道狭窄があることを示唆する。蕁麻疹または血管性浮腫は,アレルギー反応を示唆する。発熱およびURI症状は,感染症,特に2歳未満の小児では細気管支炎を示唆する。断続性ラ音,頸静脈の怒張,および末梢浮腫は,心不全を示唆する。

検査: パルスオキシメトリーによる測定および胸部X線を施行すべきである。区域または亜区域の無気肺または浸潤影は,気管支内病変による閉塞を示唆する。気道内のX線不透過像または限局した過膨張は,異物を示唆する。

スパイロメトリー(下記の肺機能検査を参照 )は,気流制限を確認し,その可逆性および重症度を定量化できる。フローボリューム曲線は,腫瘍または声帯機能障害による閉塞などの太い気道の閉塞の診断に役立ち,胸腔外の閉塞を胸腔内の閉塞と鑑別できる。胸腔外の可動性閉塞では,フローボリューム曲線の吸気脚の平坦化が生じるが,胸腔内の可動性閉塞では呼気脚の平坦化が生じる(肺機能検査: フローボリュームループ。を参照 イラストのEおよびF参照)。固定性閉塞は両脚に影響を及ぼす。

治療

喘鳴の根治的治療は,基礎となる原因の治療である。異物または声帯異常の例を除き,喘鳴自体は吸入気管支拡張薬(例,アルブテロールをネブライザー溶液で2.5mgまたは定量噴霧吸入器で180μg)により軽快する。

最終改訂月 2005年11月

最終更新月 2005年11月

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