メルクマニュアル18版 日本語版
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綿肺症

綿肺症は,綿,亜麻,麻労働者における気管支収縮を特徴とする反応性気道疾患の1つの形態である。病原物質は不明である。症状は胸部圧迫感および呼吸困難で,週の最初の作業日に悪化し,週が進むにつれて軽減する。診断は病歴と肺機能検査に基づく。治療には暴露の回避および喘息薬の使用が含まれる。

綿肺症は未処理の原綿に接触する労働者のほとんど全てに起こり,特に開封された梱にさらされる人,紡績の仕事をする人,または梳毛室で働く人にみられる。綿肺症は急性暴露後にも起こりうるが,通常は慢性の暴露歴をもつ労働者に起こる。木綿苞の中のなんらかの物質が気管支収縮を起こすことを示唆する証拠がある。バクテリアの内毒素が原因である可能性があるが,他の環境の内毒素暴露労働者に同じような症状が出現しないため,明らかではない。綿塵への長期暴露は肺気腫の原因になると一時期考えられており,この説は否定されていない。慢性気管支炎の症状は綿塵に暴露した人には一般的である。

症状と徴候

症状は胸部圧迫感および呼吸困難で,暴露を繰り返すにつれて軽減する。症状は,休日または休暇明けの仕事の初日に現れ,週末までには軽減または消失する。数年間にわたって暴露を繰り返していると,胸部圧迫感が再び出現し,週の半ばまで,ときには週末まで,またはその人が仕事を続ける限り持続する傾向がある。この典型的な時間的パターンにより綿肺症と喘息の鑑別ができる。

急性暴露の徴候は頻呼吸と喘鳴である。より慢性の暴露患者では断続性ラ音が聞かれることもある。

診断と治療

診断は病歴と肺機能検査に基づくが,典型的な気道閉塞および換気能力の低下が,特に勤務交代の初日の勤務時間の始まりと終わりに肺機能を測定するとみられる。メタコリンに対する反応性亢進もしばしば認められる。繊維産業労働者に対するサーベイランス(症状報告や肺活量測定を含む)は早期発見に役立つ。

治療には暴露の回避または軽減および喘息薬の使用が含まれる。

最終改訂月 2005年11月

最終更新月 2005年11月

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