メルクマニュアル18版 日本語版
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顎腫瘍

顎に発生する腫瘍の型は多岐にわたり,良性,悪性いずれも存在する。症状は腫脹,疼痛,圧痛,予期せぬ歯の動揺であり,一部の腫瘍はルーチンの歯科用X線写真で発見される。治療は発生部位と腫瘍の型による。良性腫瘍は外科的切除の必要はないことがある。

骨性増殖物(口蓋隆起,下顎隆起)は上顎骨と下顎骨に発生しうるが,それらは良性で,歯科治療の障害となる場合のみ問題視される。歯科用X線写真上で認められる多発性骨腫は,ガードナー症候群を示唆する。

もしX線写真上で最初に発見されなければ,腫瘍の成長が顔面,口蓋,または歯槽突起(歯を支えている顎の部分)の腫脹を引き起こすことから,顎腫瘍は臨床的に診断される。それらは骨の圧痛と重度の疼痛をも引き起こす。

最も一般的な上皮性歯原性腫瘍であるエナメル上皮腫は,通常下顎後方部に発生する。浸潤は緩徐であり,転移はまれである。X線上では,典型的に多房型またはシャボン玉様の放射線透過性を呈する。治療は,広域外科的切除である。

最も一般的な歯原性腫瘍である歯牙腫は,歯小嚢または歯牙組織に影響を及ぼし,通常,若年者の下顎に現れる。歯牙腫は線維性歯牙腫やセメント質腫を含む。臨床的な大臼歯の欠如は混合性歯牙腫を示唆する。典型的には,治療は適応されない。これらの腫瘍は,診断が疑わしい場合は切除することがある。

骨肉腫,巨細胞腫,ユーイング腫,多発性骨髄腫,転移性腫瘍は顎に影響を及ぼす。治療は他の骨部位における腫瘍に対するものと同じである。

最終改訂月 2005年11月

最終更新月 2005年11月

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