メルクマニュアル18版 日本語版
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破折・脱臼歯

歯髄の露出を伴わず,もし歯牙が破折しているならば,患者に軽度の鎮痛薬を投与し,歯科医師に紹介する。歯髄が露出し(歯牙からの出血により示唆される),または歯が動揺している場合は,歯科医師への紹介は急を要する。

脱臼した乳歯は通常壊死し,感染するので再植しない。これらの歯はまた強直した状態になり,剥離しないため,永久歯の萌出を妨げてしまう。

永久歯が脱臼した場合,患者は脱臼歯を直ちに抜歯窩へ戻し,固定するために歯科を受診すべきである。もしそれが不可能ならば,専門家による脱臼歯の0.9%塩水による洗浄,装着,固定化が行われるまで,脱臼歯を牛乳に漬けて湿度を保つべきである。脱臼歯はこすり洗いすべきではない,なぜならこすり洗いにより再付着に役立つ健全な歯周靱帯線維を取り除いてしまう可能性があるからである。歯が脱臼した患者は数日間抗生物質の投与を受けるべきである。脱臼歯が認められない場合は,吸引,軟組織への陥没,または嚥下された可能性がある。吸引を除外するために胸部X線が必要なことがあるが,嚥下された歯は無害である。

不完全脱臼歯は迅速に再植し固定すれば,通常永久的に保持される。完全脱臼歯は最低1時間以内に抜歯窩に再植された場合は永久保持できることがある。再植が遅延すると長期の保持率が低下し,最終的に歯根吸収が起こる。その場合でさえ患者はその歯を数年間は使用できることがある。

最終改訂月 2005年11月

最終更新月 2005年11月

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