メルクマニュアル18版 日本語版
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結膜炎

結膜の炎症は典型的には,感染,アレルギー,刺激により起こる。症状は,結膜充血,眼脂,病因によっては不快感,そう痒感である。診断は臨床的に行い,ときに培養が適応となる。治療は病因に基づき,局所の抗生物質,抗ヒスタミン薬,肥満細胞安定薬,コルチコステロイドがありうる。

感染性結膜炎はウイルス性または細菌性が最も多く,接触感染する。まれに,病原体が混合または同定不可能な場合がある。多数の物質がアレルギー性結膜炎を引き起こしうる(結膜と強膜の疾患: アレルギー性結膜炎を参照 )。非アレルギー性の結膜刺激症状は,異物,または風,塵,煙,煙霧,化学蒸気,その他の種類の大気汚染,または溶接アーク,太陽灯,雪の反射光の強烈な紫外線により起こる。

結膜炎は典型的には急性であるが,感染性およびアレルギー性疾患ともに慢性の場合もある。慢性結膜炎を起こす疾患には,眼瞼外反,眼瞼内反,眼瞼炎,慢性涙嚢炎がある。

症状,徴候,診断

炎症の原因となるものは何であれ,結膜の血管拡張,流涙,眼脂を引き起こす。濃い眼脂のためぼやけて見えることがある。

アレルギー性結膜炎では,そう痒感,水様の眼脂が顕著である。結膜浮腫および乳頭増殖もアレルギー性結膜炎を示唆する。刺激症状や異物感,羞明,膿性眼脂は,感染性結膜炎を示唆する。重度の眼痛は強膜炎を示唆する(結膜と強膜の疾患: 強膜炎を参照 )。

通常,病歴および診察により診断が示唆される( 結膜と強膜の疾患: 急性結膜炎の鑑別点表 1: 表も参照)。しかしながら,免疫不全患者,易損性の眼(例,角膜移植後,グレーヴス病による眼球突出)における重度の症状に対して,および初期治療に失敗した場合は培養が適応となる。

表 1

急性結膜炎の鑑別点

病因

眼脂;細胞の種類

眼瞼浮腫

リンパ節腫脹

そう痒感

細菌性

膿性;多形核白血球

中等度

通常なし

なし

ウイルス性

透明;単核球

軽微

通常あり

なし

アレルギー性

透明,粘液性,粘着性;好酸球

中等度から重度

なし

強い

治療

ほとんどの感染性結膜炎は感染力が強く,飛沫,媒介物,手から眼への接種により広がる。感染伝播を予防するため,医師は患者の診察後には手を十分に洗い,器具を消毒しなければならない。患者は,眼または鼻の分泌物に触れた後は手を十分に洗い,感染眼に触った後に非感染眼に触らないようにし,タオルまたは枕を共有せず,プールで泳いではいけない。眼脂はふき取り,眼帯はするべきでない。結膜炎に罹患した小児は,伝染予防のために学校を休ませるべきである。

ウイルス性結膜炎

ウイルス性結膜炎は感染力が強い,急性の結膜感染症で,通常アデノウイルスにより起こる。症状には,刺激症状,流涙,羞明,粘液性または膿性眼脂がある。診断は臨床的に行う。感染は自己限定性であるが,重症例ではときにコルチコステロイドの局所投与が必要となる。

病因

結膜炎は感冒および他の全身性ウイルス感染症(特に麻疹であるが,水痘,風疹,流行性耳下腺炎の場合もある)を伴うことがある。単独のウイルス性結膜炎は通常,アデノウイルスおよびときにエンテロウイルスにより起こる。

流行性角結膜炎は通常,アデノウイルス血清型Ad5,8,11,13,19,37により起こる。咽頭結膜熱は通常,血清型Ad3,4,7により起こる。エンテロウイルス70の感染に伴うまれな結膜炎である急性出血性結膜炎の流行がアフリカおよびアジアで起こった。

症状,徴候,診断

5〜12日間の潜伏期間後,結膜充血,水様の眼脂,眼刺激症状が通常片眼に始まり,急速に他眼に伝染する。眼瞼結膜に濾胞を認める。しばしば耳前リンパ節の腫脹,圧痛がみられる。多くの患者には,結膜炎および/または最近上気道感染に罹患していた患者との接触歴がある。

重症のアデノウイルス結膜炎では,患者が著明な羞明や異物感を自覚することがある。眼瞼結膜上のフィブリン偽膜と炎症細胞および/または限局性の角膜の炎症によりぼやけて見えることがある。結膜炎の消退後も,残存する角膜上皮下混濁(多数,貨幣状,直径0.5〜1.0mm)が最長2年まで細隙灯顕微鏡で観察されることがある。ときとして角膜混濁の結果,視力低下および著明なグレアを生じる。

診断は通常臨床的に行う。ウイルス増殖のためには特別な組織培養が必要であるが,適応はまれである。続発性の細菌感染症はまれである。しかしながら,もしいくつかの徴候が細菌性結膜炎と一致するならば(例,膿性眼脂),眼から採取した塗抹標本を検鏡し,細菌培養を行うべきである。

治療

ウイルス性結膜炎は感染力が強く,感染予防を行わなければならない(前述参照)。小児は一般的に治癒するまで学校を休ませるべきである。

ウイルス性結膜炎は自己限定性であり,軽症例では1週間,重症例で3週間まで続く。症状緩和には冷罨法のみが必要である。しかしながら,重症の羞明を伴う患者または視力が障害されている患者ではコルチコステロイドの局所投与(例,1%酢酸プレドニゾロン,6〜8時間毎)が有益であることがある。単純ヘルペス角膜炎(角膜疾患: 単純ヘルペス角膜炎を参照 )は,コルチコステロイドにより悪化する恐れがあるため,最初に除外しなければならない。

急性細菌性結膜炎

細菌性結膜炎は多数の細菌が原因となる。症状は,充血,流涙,刺激症状,眼脂である。診断は臨床的に行う。治療は抗生物質の局所投与であり,より重篤な症例では抗生物質の全身投与で増強する。

ほとんどの細菌性結膜炎は急性であり,慢性の細菌性結膜炎はクラミジア(トラコーマおよび成人封入体結膜炎を含む)を原因とするが,まれにモラキセラ属が原因であることもある。

病因

細菌性結膜炎は通常,黄色ブドウ球菌肺炎レンサ球菌ヘモフィルス属,これらより頻度は低いがクラミジア-トラコマチス(後述の成人封入体結膜炎を参照)を原因とする。淋菌が淋菌性結膜炎の原因であり,通常,性器感染者との性的接触の結果生じる。

新生児眼炎(新生児における感染症: 新生児結膜炎も参照 )は,感染した産道を通過して出産する新生児の20〜40%に生じる結膜炎である。母親の淋菌またはクラミジア感染によることがある。

症状,徴候,診断

症状は典型的には片眼性であるが,しばしば数日以内に他眼に伝染する。眼脂は膿性である。

眼球結膜および眼瞼結膜が強く充血し,浮腫状になる。結膜下点状出血,結膜浮腫,眼瞼浮腫,耳前リンパ節の腫脹は典型的にはない。

成人淋菌性結膜炎では,症状は暴露から12〜48時間後に現れる。重度の眼瞼浮腫,結膜浮腫,大量の膿性滲出物を認める。まれな合併症には,角膜潰瘍,角膜膿瘍,角膜穿孔,全眼球炎および失明がある。

淋菌感染による新生児眼炎は,生後2〜5日後に起こる。クラミジア感染による新生児眼炎の症状は生後5〜14日以内に現れる。症状は両眼性の強い乳頭結膜炎,眼瞼浮腫,結膜浮腫,粘液膿性眼脂である。

症状が重篤な場合,免疫不全患者,初期治療が失敗した場合,易損性の眼(例,角膜移植後,グレーヴズ病による眼球突出)では塗抹標本および細菌培養を行うべきである。塗抹標本および結膜擦過標本を鏡検し,グラム染色を施して細菌を同定,ギムザ染色を施してクラミジア結膜炎に特徴的な上皮細胞の好塩基性の細胞質内封入体を同定すべきである。

治療

細菌性結膜炎は非常に感染力が強く,標準的な感染対策(結膜と強膜の疾患: 治療を参照 )に従うべきである。

もし淋菌,クラミジアともに感染症の疑いがなければ,ほとんどの医師は推定に基づき,0.5%モキシフロキサシン点眼1日3回もしくは他のフルオロキノロン類またはトリメトプリム/ポリミキシンB1日4回で7〜10日間治療を行う。2,3日後の臨床反応が不良の場合は,原因が耐性菌,ウイルス,またはアレルギーであることを示している。培養および感受性試験によりその後の治療を決定する。

成人淋菌性結膜炎では,セフトリアキソン1g筋肉内単回投与,シプロフロキサシン500mg経口にて1日2回,5日間が必要である。全身療法に加え,バシトラシン500U/gまたは0.3%ゲンタマイシン眼軟膏を患眼に2時間毎に点入してもよい。セックスパートナーも治療すべきである。淋菌の患者では,しばしばクラミジア性器感染も存在するので,アジスロマイシン1g,1回またはドキシサイクリン100mg経口にて1日2回7日間も投与すべきである。

新生児眼炎は,出生時に硝酸銀またはエリスロマイシン点眼をルーチンで使用することにより予防する。本治療を逸した感染症は全身療法を必要とする。淋菌感染に対し,セフトリアキソン25〜50mg/kg静脈内または筋肉内投与を1日1回7日間行う。クラミジア感染はエリスロマイシン12.5mg/kg経口または静脈内1日4回14日間で治療する。両親も治療すべきである。

成人封入体結膜炎

(成人クラミジア結膜炎;プール結膜炎)

成人封入体結膜炎はクラミジア-トラコマチスの性的感染が原因である。症状には,慢性の片眼性充血および粘液膿性眼脂がある。診断は臨床的に行う。治療は抗生物質の全身投与である。

成人封入体結膜炎はクラミジア-トラコマチス血清型D〜Kにより起こる。ほとんどの場合,成人封入体結膜炎は性器感染者との性的接触により起こる。通常,患者は発症前2カ月以内に新しいセックスパートナーができている。まれに,成人封入体結膜炎は汚染されたプールの水から伝染する。

症状,徴候,診断

成人封入体結膜炎の潜伏期は2〜19日である。通常,片眼の粘液膿性眼脂が特徴的である。眼瞼結膜は,しばしば眼球結膜よりも充血している。特徴として,顕著な結膜濾胞の反応を認める。ときに上方角膜混濁および新生血管が生じる。患眼の側の耳前リンパ節が腫脹することがある。しばしば,症状が数週間から数カ月もの間存在し,抗生物質の局所投与に反応しないことがある。

慢性,粘液膿性眼脂,顕著な結膜濾胞の反応,抗生物質局所投与に反応しないことにより,成人封入体結膜炎を細菌性結膜炎から鑑別する。塗抹標本,細菌培養,クラミジアの検査を行うべきである。免疫蛍光染色法,ポリメラーゼ連鎖反応(PCR),特別な培養を用いてクラミジア-トラコマチスを検出する。塗抹標本および結膜擦過標本を鏡検し,グラム染色を施して細菌を同定,ギムザ染色を施してクラミジア結膜炎に特徴的な上皮細胞の好塩基性の細胞質内封入体を同定すべきである。

治療

アジスロマイシン1g経口にて1回のみ,またはドキシサイクリン100mg経口にて1日2回またはエリスロマイシン500mg経口にて1日4回,1週間により,結膜炎および併発する性器感染の治療を行う。セックスパートナーも治療を要する。

トラコーマ

(エジプト眼炎;顆粒性結膜炎)

トラコーマはクラミジア-トラコマチスによって生じる慢性結膜炎であり,進行性の悪化と寛解を特徴とする。世界中を通じて予防可能な失明原因の第1位である。初期症状は,結膜充血,眼瞼浮腫,羞明,流涙である。後に,角膜新生血管および結膜,角膜,眼瞼の瘢痕化を生じる。診断は通常臨床的に行う。治療は抗生物質の局所および全身投与である。

トラコーマは,北アフリカ,中東,インド亜大陸,オーストラリア,東南アジアの貧困地域における風土病である。病原体はクラミジア-トラコマチス(血清型A,B,Ba,C)である。初期において感染力が強く,眼から眼への接触,手から眼への接触,眼にたかるハエ,汚染物(例,タオル,ハンカチ,眼の化粧品―結膜と強膜の疾患: 成人封入体結膜炎を参照 )の共有によりうつる。

症状と徴候

約7日間の潜伏期の後,通常両眼に,結膜充血,眼瞼浮腫, 羞明,流涙が徐々に現れる。7〜10日後に上眼瞼結膜に小さい濾胞が現れ,3または4週間の間に徐々に大きさと数を増す。炎症性の乳頭が上眼瞼結膜に現れ,この段階で角膜の新生血管が始まり, 輪部から血管ループが角膜上半分に侵入するが,これがパンヌスとして知られる所見である。濾胞/乳頭増殖および角膜の新生血管は,治療への反応次第で数カ月から1年以上続くことがある。最終的に角膜全体が侵され,視力が低下する。

治療を行わなければ,瘢痕期に至る。濾胞および乳頭は徐々に萎縮して瘢痕組織に置換され,しばしば眼瞼内反および鼻涙管閉鎖を来す。眼瞼内反は,さらに角膜の瘢痕化および新生血管を引き起こす。続発性の細菌感染が一般的で,瘢痕化および病気の進行の一因となる。角膜上皮は光沢を失い肥厚し,涙液分泌が低下する。小さい角膜潰瘍が角膜周辺の浸潤部に現れ,さらに新生血管を刺激することがある。

診断

流行地において検査が可能であることはまれであるため,診断は通常臨床的に行う。瞼板または角膜輪部に沿ったリンパ濾胞,線状の結膜瘢痕化,角膜パンヌスが,適切な臨床場面においては診断に役立つと考えられる。もし診断が確定しなければ,クラミジア-トラコマチスを培養で分離またはPCRおよび免疫蛍光法により同定する。初期には,ギムザ染色を施した結膜擦過標本における結膜上皮細胞内の小さな好塩基性の細胞質内封入体によりトラコーマをクラミジア以外の結膜炎から鑑別する。封入体は成人封入体結膜炎でもみられるが(結膜と強膜の疾患: 成人封入体結膜炎を参照 ),背景および進行中の臨床像によりトラコーマと鑑別する。眼瞼型春季カタルは濾胞増殖期にはトラコーマに似るが,症状が異なり,乳白色で扁平な乳頭が現れる一方,擦過標本において好塩基性封入体ではなく好酸球を認める。

予後と治療

個人または散発例については,アジスロマイシン1回用量20mg/kg(最大1g)経口投与が78%で有効である。他の選択肢はドキシサイクリン100mg,1日2回またはテトラサイクリン250mg,1日4回いずれも4週間である。流行地域では,テトラサイクリンまたはエリスロマイシンの眼軟膏点入1日2回各月5日間連続して6カ月間が有効である。地域全体でアジスロマイシンを経口にて単回または反復投与することにより,流行性トラコーマは劇的に減少した。風土病となっている地域では,再暴露による再感染が一般的である。個人の衛生状態および環境対策(例,飲料水の入手)の改善により再感染は減少しうる。

眼瞼の変形(例,眼瞼内反)は手術的に治療すべきである。

治癒の過程で,結膜は平滑化し灰白色となる。角膜混濁の残存範囲および視力低下は様々である。まれに,治療なしでも角膜新生血管が完全に退化し,角膜の透明性が回復する。

アレルギー性結膜炎

(アトピー性結膜炎;アトピー性角結膜炎;花粉症結膜炎;通年性アレルギー性結膜炎;季節性アレルギー性結膜炎;春季カタル)

アレルギー性結膜炎は,急性,間欠性,慢性の結膜の炎症であり,通常空中アレルゲンにより起こる。症状には,そう痒感,流涙,眼脂,結膜充血がある。診断は臨床的に行う。治療は抗ヒスタミン薬および肥満細胞安定薬の局所投与である。

病因

アレルギー性結膜炎は,特異抗原に対するⅠ型過敏反応による。

季節性アレルギー性結膜炎(花粉症結膜炎)は樹木,イネ科の草,または雑草の風で運ばれる花粉による。原因となる植物のライフサイクルに一致して,春,晩夏,または初秋にピークを迎え,冬に消失する傾向がある。

通年性アレルギー性結膜炎(アトピー性結膜炎,アトピー性角結膜炎)は,ダニ,動物の鱗屑,およびその他の非季節性の抗原による。これらの抗原,特に室内の抗原は,通年の症状を引き起こす傾向がある。

春季カタルは,アレルギーが原因である可能性が最も高い,より重症な結膜炎である。湿疹,喘息,または季節性アレルギーも有する5〜20歳の男性に最も多い。春季カタルは,典型的には春になるたびに再発し,秋および冬に沈静化する。多くの小児は,成長とともに成人早期までに治まる。

症状と徴候

患者は,両眼の強いそう痒感,結膜充血,羞明,眼瞼浮腫,水様または糸を引く眼脂を訴える。一般的に鼻炎を併発する。多くの患者は湿疹,アレルギー性鼻炎,喘息など,他のアトピー性疾患を有する。

特徴的所見には,結膜の浮腫と充血,しばしば多くの好酸球を含む粘稠な粘液性眼脂がある。眼球結膜は半透明で青みがかり,肥厚したように見えることがある。結膜浮腫および下眼瞼の特徴的なブヨブヨした眼瞼浮腫が一般的である。季節性および通年性アレルギー性結膜炎では,上眼瞼結膜上の微細な乳頭がビロード様の外観を呈する。慢性的なかゆみにより,慢性的に眼瞼をこすり,眼周囲の色素沈着過剰,皮膚炎を生じる。

さらに重症の通年性アレルギー性結膜炎では,より大きい眼瞼結膜の乳頭,結膜瘢痕化,角膜新生血管,変動する視力障害を伴う角膜瘢痕化を生じることがある。

春季カタルでは通常,上眼瞼の眼瞼結膜が侵されるが,ときに眼球結膜が侵される。眼瞼型では,四角の硬く扁平で密に詰まった薄桃色から灰色の“石垣状”乳頭を,主に上眼瞼結膜に認める。侵されていない眼瞼結膜は,乳白色である。眼球(“輪部”)型では,角膜周囲の結膜が肥厚し,灰白色を帯びる。ときに小さい限局性の角膜上皮欠損が起こり,疼痛を生じ,羞明が悪化する。症状は通常,寒い季節は消失し,年月とともに軽くなる。

診断と治療

診断は臨床的に行う。下または上眼瞼結膜から採取した結膜擦過標本中に好酸球を認めるが,このような検査はまれにしか適応がない。

既知の抗原の回避および涙液補充薬の使用により,症状を軽減できるが,抗原脱感作がときに有用である。軽症例では,一般用医薬品の抗ヒスタミン薬/血管収縮薬(例,ナファゾリン/フェニラミン)の局所投与が有用である。もし,これらの薬物で十分でなければ,局所処方薬の抗ヒスタミン薬(例,オロパタジン,ケトチフェン),非ステロイド性抗炎症薬(例,ケトロラク),または肥満細胞安定薬(例,ペミロラスト,ネドクロミル)を単独または併用して使用できる。治療抵抗性の症例では,コルチコステロイド(例,ロテプレドノル,0.1%フルオロメトロン,0.12〜1%酢酸プレドニゾロン点眼1日3回)の局所投与が有用なことがある。コルチコステロイドの局所投与は,眼の単純ヘルペスウイルス感染を悪化させ,場合により角膜潰瘍および角膜穿孔を引き起こし,長期使用により緑内障,場合により白内障を引き起こすため,コルチコステロイドの使用開始と管理は眼科医が行うべきである。コルチコステロイドが必要であるが使用不可能な場合は,シクロスポリンの局所投与が適応となりうる。

季節性アレルギー性結膜炎では,多剤併用または断続的なコルチコステロイドの局所投与を必要とする可能性は低い。

最終改訂月 2005年11月

最終更新月 2005年11月

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