|
皮膚はしばしば根底にある内科疾患のマーカーとして機能する。典型的な場合,皮膚病変の型は,特異的な疾患または疾患の型と関連する。
内臓悪性疾患:
皮膚筋炎は,罹患成人の50%までが,乳癌,肺癌,卵巣癌,消化器癌と関連がある。多数の脂漏性角化症の急激な発症(レゼル-トレラ徴候)は,根底に内臓悪性疾患,特に腺癌の存在を示すことがある。しかし,脂漏性角化症は健康成人での有病率が高いので,この徴候は過剰診断になることがある。急性熱性好中球性皮膚病は血液の悪性疾患と関連する。黒色表皮腫は癌と関連し,発症が急激で,とりわけ広範に出現することがある。明確な皮膚炎のないそう痒は悪性疾患の潜在を思わせ,その悪性疾患はしばしばリンパ腫である。腫瘍随伴性天疱瘡は比較的まれな自己免疫性水疱性疾患で,白血病をはじめ様々な悪性疾患と関連する。カルチノイド症候群(頸部の潮紅と紅斑)はカルチノイド腫瘍と関連する。匍行性迂回状紅斑はまれな皮疹で,木目に似た同心円状の紅斑性病変からなり,様々な悪性疾患と関連する。
内分泌障害:
内分泌障害に関連する多くの皮膚所見は特異性に欠ける。糖尿病患者は黒色表皮腫,類脂肪性仮性壊死症,穿孔性皮膚疾患,成年性浮腫性硬化症に罹患することがある。甲状腺機能低下症であれ甲状腺機能亢進症であれ,甲状腺疾患では毛髪,爪,皮膚に影響が出る。クッシング病は皮膚伸展線条,満月様顔貌,脆弱な皮膚の原因となる。アジソン病は,外傷部位に色素増加が目立つという特徴がある。
胃腸障害:
胃腸障害とよく関連する皮膚疾患には,炎症性腸疾患患者に生じる壊疽性膿皮症;C型肝炎の感染と関連する扁平苔癬および晩発性皮膚ポルフィリン症;ヘモクロマトーシスで生じるびまん性色素増加すなわち“青銅色糖尿病”がある。結節性紅斑は炎症性腸疾患,サルコイドーシス,様々な感染症に伴うことがある。発疹型黄色腫は血清トリグリセリドの上昇で生じることがある。
最終改訂月 2005年11月
最終更新月 2005年11月
|