メルクマニュアル18版 日本語版
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慢性単純性苔癬

慢性単純性苔癬(神経皮膚炎)は繰り返す掻破で生じた湿疹である;色々な機序により,慢性的に掻破していると,そのこと自体がさらにかゆみを惹起し,悪循環を形成する。

慢性単純性苔癬は不安障害や非特異的な情動性ストレスを持っている人に生じることが多い。慢性単純性苔癬の特徴は,そう痒があり,乾燥して鱗屑を伴い,色素増加があって苔癬化した局面で,不規則な形,卵円形,角ばった形をしている。容易に手の届く部位が侵され,下肢,上肢,頸部,体幹上部に最も好発する。

診断は診察で行う。十分に成熟した局面では,辺縁部に散在性で褐色調の丘疹があり,中心部には鱗屑で覆われた融合性の丘疹がある。臨床像の類似した疾患に,体部白癬,扁平苔癬,乾癬がある;慢性単純性苔癬は水酸化カリウム液で包埋した標本および生検でこれらの疾患から鑑別できる。

まず行う治療は,掻破と摩擦の影響について患者を教育することである。そのあとで行う治療は,コルチコステロイドの外用(例,トリアムシノロン-アセトニド,フルオシノニド)である;フルランドレノリドを含有するサージカルテープ(朝に貼り,夕方に貼り換える)は,密封することで掻破を防げるので好まれる。小さな病変に対しては長時間作用型のコルチコステロイドを局所に浸潤させてもよく,その例として,トリアムシノロン-アセトニド2.5mg/mL(生理食塩水で希釈),0.3mL/cm2の病変部注入がある;治療は3〜4週毎に繰り返すことができる。H1-遮断性抗ヒスタミン薬の内服も有用なことがある。

最終改訂月 2005年11月

最終更新月 2005年11月

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