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貨幣状(円板状)皮膚炎は,硬貨または円板の形をした病変を特徴とする皮膚の炎症である。
貨幣状皮膚炎は中年の患者に最も好発し,特に冬季では,しばしば乾燥皮膚に合併する。原因は不明である。円板状の病変はしばしば融合した小水疱と丘疹からなる局面として出現し,後に血清が滲み出て痂皮が形成される。病変は突然生じ,広範で,そう痒がある。病変は体幹にも現れるが,しばしば四肢伸側,臀部の方が顕著である。増悪と軽快を示すことがあり,その場合,病変は治癒した部位に再び出現する傾向がある。
診断は皮膚病変の臨床像と分布に基づいて行う。
どの症例にも効果を示す治療法はない。特に滲出性であったり膿を認める場合には,水道水による湿布を実施するとともに,抗生物質(ジクロキサシリンまたはセファレキシン250mg,1日4回投与)の内服を行ってもよい。もっと炎症の軽い病変ならテトラサイクリン250mg,経口,1日4回投与に反応することがあり,テトラサイクリンは(必ずしも抗菌力を期待しているわけではないが)有用である。コルチコステロイドのクリームまたは軟膏を1日3回擦り込むべきである。就寝時,ポリエチレンフィルムの下でコルチコステロイドクリームの密封包帯を施すか,フルランドレニド含有テープを貼付してもよい。治療に反応を示さない病変は非常にまれだが,治療に反応しない場合にはコルチコステロイドの病変内注入が有効なこともある。さらに広範で治療に抵抗し再発性の症例では,紫外線Bの照射単独またはソラレンの内服と紫外線A照射の併用(PUVA)も有用なことがある。ときにコルチコステロイドの内服が必要なこともあるが,長期にわたる使用は避けるべきである;プレドニゾン40mgの隔日投与が初期量として妥当である。
最終改訂月 2005年11月
最終更新月 2005年11月
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