メルクマニュアル18版 日本語版
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寄生虫妄想

寄生虫妄想は寄生虫に感染しているという患者の思い込みである。

患者は,昆虫,線虫,ダニ,シラミなどの生き物に感染しているという確固とした信念をもっている。患者はしばしば,どのようにして生き物が皮膚から侵入し体中を動くかについて生き生きと描写し,感染が真実であることを証明するため,スライドガラスの上や容器の中に毛,皮膚,および乾燥した痂皮,ほこり,リントのようなゴミをもってくる(“マッチ箱”徴候)。この疾患は“ヒポコンドリー性精神病”と考えられているが,原因は不明である。

診断は病歴から疑う。診断のための検査に当たっては,身体診察および皮膚擦過物ならびにCBCなどの適切な検査を行って,真の寄生虫感染および他の精神疾患を除外する必要がある。

治療には抗精神病薬を用いる(統合失調症と関連障害: 治療を参照 )。典型的な場合,患者は薬剤が感染自体に有効であることを確認しようとし,治療の目的が感染以外であることを示唆すれば抵抗および/または拒絶する。したがって,効果的な治療を行うにはしばしば駆け引きが必要で,適切な治療を提示することと患者の知る権利を尊重することとの間の微妙なバランスが要求される。

最終改訂月 2005年11月

最終更新月 2005年11月

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