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有棘細胞癌は真皮に浸潤する表皮ケラチノサイトの悪性腫瘍で,通常露光部に生じる。局所破壊の激しいことがあり,進行期には転移する。診断は生検で行う。治療は腫瘍の性質に左右され,掻爬と電気乾固,外科的切除,凍結手術療法,ときに放射線療法を行う。
有棘細胞癌は皮膚癌の中では2番目に多く,正常組織や既存の日光角化症(日光に対する反応: 日光角化症を参照 )あるいは白板症の白斑や熱傷後瘢痕から発生することがある。米国での発生率は年間8万〜10万例で,2000名が死亡する。
臨床像は非常に幅があるが,露光部に生じた治癒しない病変は本疾患を疑うべきである。腫瘍は表面に鱗屑または痂皮を伴った赤色の丘疹または局面として始まり,結節になったり,ときにはその結節の表面が疣状になったりする。病変の大部分が周囲皮膚の高さよりも低い腫瘍もある。最終的に腫瘍は潰瘍化し,下部組織に浸潤する。露光部皮膚に生じた有棘細胞癌の転移率は極めて低い。しかし,舌や粘膜に生じた癌の約1/3は診断前に転移している(頭頸部の腫瘍: 口腔扁平上皮癌を参照 )。鑑別診断には,基底細胞癌,ケラトアカントーマ,日光角化症,尋常性疣贅,脂漏性角化症を含めた良性および悪性の多くの皮膚疾患がある。生検は不可欠である。
一般に,早期に十分切除された小さな病変の予後は極めて良好である。とりわけ分化度の低い腫瘍では,多くはないが,局所転移および遠隔転移が生じる。時間の経過した病変では広範な手術が必要なこともあり,転移の可能性は極めて高く,転移が起こる場合はまず局所の原発巣周辺皮膚およびリンパ節に転移し,最終的には近傍の臓器に転移する。転移した場合の全般的な5年生存率は,治療を行っても34%である。
治療は基底細胞癌と同じであるが(皮膚癌: 基底細胞癌を参照 ),転移するリスクが基底細胞癌より大きいので,治療およびフォローアップは綿密に実施しなければならない。口唇などの粘膜皮膚境界部の有棘細胞癌は切除すべきである;治癒はときに困難である。再発すればMohs手術で強力に治療するか,手術と放射線療法のチーム医療で治療すべきである。
もし転移が確認され,その転移が孤立性のものであれば,転移巣は放射線療法に反応する。広範に転移すると,化学療法に対する反応が思わしくない。
最終改訂月 2005年11月
最終更新月 2005年11月
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