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二次性副腎機能低下症はACTH欠乏による副腎機能低下である。症状はアジソン病のものと同様である(副腎障害: 症状と徴候を参照 )。診断は,臨床特徴および血漿コルチゾル低値を伴う血漿ACTH低値などの臨床検査所見によって行う。治療は原因によって異なるが,一般にはヒドロコルチゾンを用いる。
二次性副腎機能低下症は,汎下垂体機能低下症,ACTH単独の産生不全,コルチコステロイド使用患者,またはコルチコステロイド中止後などで発症しうる。ACTH不足は,視床下部が下垂体でのACTH産生を刺激する機能が低下した結果生じる可能性もあり,これはときに三次性副腎機能低下症と呼ばれる。
汎下垂体機能低下症(下垂体障害: 症状と徴候を参照 )は下垂体腫瘍,若年者の頭蓋咽頭腫,種々の腫瘍,肉芽腫などに続発し,下垂体組織を破壊する感染症または外傷に続発することもまれにある。コルチコステロイドを4週間を超えて投与されている患者では,代謝性ストレス下でのACTH分泌が不十分となり副腎を刺激して十分量のコルチコステロイドを産生させられないことや,副腎が萎縮してACTHに反応しなくなっていることがある。これらの問題はステロイド治療終了後1年まで続く可能性がある。
症状,徴候,診断
症状および徴候はアジソン病のものと同様である(副腎障害: 症状と徴候を参照 )。鑑別に役立つ臨床特徴および一般臨床検査特徴には,色素沈着がないこと,および電解質濃度やBUN濃度が比較的基準範囲内におさまっていることが挙げられ,低ナトリウム血症が存在する場合には通常希釈性である。
汎下垂体機能低下症患者は甲状腺機能および性腺機能の低下ならびに低血糖を示し,症候性の二次性副腎機能低下症が生じると昏睡を併発することがある。患者に単一の内分泌腺の治療,特にサイロキシン投与が行われていてヒドロコルチゾンが補充されていない場合に,副腎クリーゼはきわめて起こりやすい。
原発性と二次性の副腎機能低下症を鑑別する検査については「アジソン病」で考察されている(副腎障害: 検査を参照 )。二次性副腎機能低下症が確定した患者には脳のCTまたはMRIを実施して,下垂体の腫瘍や萎縮を除外すべきである。長期ステロイド治療中に視床下部-下垂体-副腎系が正常に機能しているかは,コシントロピン250μgを静注することで推定できる。30分後の血漿コルチゾルは20μg/dL(552nmol/L)を上回るはずである。低血糖を誘発しコルチゾルを上昇させるインスリン負荷試験は,視床下部-下垂体-副腎系の統合性を検査する標準的手法である。
副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)試験を用いて視床下部性か下垂体性かを識別できるが,臨床ではまれにしか行われない。CRHを100μg(または1μg/kg)静注すると正常な反応では血漿ACTHが30〜40pg/mL上昇するが,下垂体機能不全患者は反応せず,一方で視床下部疾患患者は通常反応を示す。
治療
グルココルチコイドの補充は,アジソン病に対して論じられた方法と同様である。各症例毎に特異的なホルモン欠乏の種類と程度は異なる。正常な副腎がアルドステロンを産生するので,フルドロコルチゾンは不要である。急性熱性疾患時または外傷後には,内分泌疾患以外でコルチコステロイドが投与されている患者では内因性ヒドロコルチゾン産生を増大させる目的でコルチコステロイドの追加投与が必要となることがある。汎下垂体機能低下症では,他の下垂体ホルモン欠乏を適切に治療すべきである(下垂体障害: 下垂体ホルモン単独欠損症を参照 )。
最終改訂月 2005年11月
最終更新月 2005年11月
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