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マラリアは4種のマラリア原虫のいずれかによる感染症である。症状は発熱(周期熱のことがある),悪寒,発汗,溶血性貧血および脾腫である。診断は末梢血塗抹標本におけるマラリア原虫の検出による。治療および予防法は,種および薬物感受性により異なり,クロロキン,キニーネ,アトバコンとプログアニル,メフロキン,ドキシサイクリンおよびアルテミシニン誘導体を用いる。三日熱マラリア原虫および卵形マラリア原虫に感染した患者にはプリマキンも投与する。
マラリアはアフリカ,南アジアと東南アジアの大部分,中米,および南米北部における風土病である。世界中で3億〜5億人の感染者がおり,毎年100万〜200万人が死亡する(大部分は5歳未満の小児)。マラリアはかつて米国でも流行したが,北米ではほぼ撲滅された。米国では年間約1000例が発生,ほとんど全てが海外で感染したものである;少数は輸血,または感染移民を吸血した地元の蚊による珍しい土着伝播に起因する。
病因と病態生理
人に感染する4種のマラリア原虫は,熱帯熱マラリア原虫, 三日熱マラリア原虫, 卵形マラリア原虫,および四日熱マラリア原虫である。ライフサイクルの基本的要素は4種全てにおいて等しい。伝播は,雌のハマダラカがマラリア感染者を吸血し,生殖母体を含む血液を摂取することで始まる。続く1〜2週間で,蚊の中の生殖母体が有性生殖し,感染性のスポロゾイトを産生する。その蚊が再び人を吸血するとスポロゾイトが伝染し,スポロゾイトはすぐに肝細胞に感染する。原虫は肝細胞内で成長して組織(分裂体)になる。それぞれの分裂体(シゾット)が10,000〜30,000のメロゾイトを産生し,1〜3週間後に肝細胞が破裂するとメロゾイトが血流に放出される。それぞれのメロゾイトは赤血球に侵入して変態し,栄養型となる。栄養型は発育して赤血球(分裂体)となり,さらにメロゾイトを産生し,メロゾイトは48〜72時間後に赤血球を破裂させ血漿中に放出される。これらのメロゾイトは直ちに新しい赤血球に侵入し,このサイクルを繰り返す。
肝臓内の組織分裂体は,三日熱マラリア原虫 および卵形マラリア原虫による感染ではヒプノゾイトとして最長3年間存続するが, 熱帯熱マラリア原虫や四日熱マラリア原虫による感染では存続しない。これらの休眠型は“放出タイムカプセル”の役割を果たして再発を引き起こし,化学療法が複雑となる(休眠型を死滅させる薬物がほとんどないため)。
輸血または汚染された針の共用による感染伝播,あるいは先天的伝播の場合は,マラリアのライフサイクルの前赤血球期(肝臓期)は迂回される。したがって,これらの伝播様式では潜在的疾患および遅発性再発は起こらない。
メロゾイト放出時の赤血球の破裂が臨床症状の原因である。重度の場合,溶血により貧血および黄疸が生じ,脾臓内の感染赤血球の貪食により悪化する。
他の型のマラリアと異なり,熱帯熱マラリア原虫は感染赤血球が血管内皮細胞に接着するため,微小血管の閉塞を引き起こす。虚血が起こり,虚血の結果である組織の低酸素状態(特に脳,腎臓,肺,および消化管において),ならびに低血糖症,乳酸アシドーシスを伴う。
抵抗性:
西アフリカのほとんどの人々は,三日熱マラリア原虫の赤血球侵入に必要なダッフィ血液型の赤血球を欠くことから,三日熱マラリア原虫に対して完全な抵抗性を有する;多くのアフリカ系アメリカ人は抵抗性である。赤血球内のマラリア原虫の発育は,ヘモグロビンS,ヘモグロビンC,サラセミア,G6PD欠乏症,またはメラネシア楕円赤血球症の患者においても遅滞する。
感染の既往は部分免疫をもたらす。高度の流行地域の住人が当該地域を一旦離れると,獲得免疫は数カ月しか持続せず,戻ってきて感染すると症候性のマラリアが発現しうる。
症状と徴候
潜伏期間は通常三日熱マラリア原虫で12〜17日,熱帯熱マラリア原虫で9〜14日,卵形マラリア原虫で16〜18日あるいはそれ以上,四日熱マラリア原虫で約1カ月(18〜40日)あるいはそれ以上(数年)である。しかしながら,温帯気候に生息する三日熱マラリア原虫株の中には,感染後数カ月から1年以上臨床疾患を引き起こさないものもいる。
全ての型のマラリアに共通する症状は,貧血,黄疸,脾腫,肝腫大,および破裂した赤血球からのメロゾイト放出と同時に起こるマラリア発作(悪寒)である。古典的発作は,倦怠,突然の悪寒と39〜41°Cに達する発熱,速くて弱い脈拍,多尿,高まる頭痛と悪心で始まる。2〜6時間後に解熱して2〜3時間にわたり多量の発汗があり,次に極度の疲労が生じる。感染開始時の発熱はしばしば消耗性である。確立された感染症においては,マラリア発作が典型的には種によって約2〜3日毎に起こるが,その間隔は厳密ではない。
貧血は熱帯熱マラリア原虫感染または慢性の三日熱マラリア原虫感染で重度となることがあり,四日熱マラリア原虫では軽度となる傾向がある。通常,脾腫は臨床疾患の第1週の終わりには触知可能となるが,熱帯熱マラリア原虫では起こらないこともある。腫大した脾臓は柔らかく,外傷性破裂を起こしやすい。機能的免疫が発達するにつれ,マラリア発作の再発に伴い脾腫は軽減する。多くの発作の後,脾臓は線維化して硬くなり,ときとして著しく肥大することがある(熱帯性脾腫)。脾腫は通常肝腫大を併発する。
熱帯熱マラリア原虫
は微小血管に作用するため最も重度の疾患を引き起こす。もし未治療ならば致死的疾患を引き起こす可能性が高い唯一の種であり,非免疫患者は初期症状から数日以内に死亡することがある。脳性マラリアの患者は,被刺激性から痙攣および昏睡まで様々な症状を発現する。呼吸促迫症候群,下痢,黄疸,上腹部圧痛,網膜出血,冷獗マラリア(ショック様症候群)および重度の血小板減少も起こりうる。血流量の減少,原虫が寄生した赤血球による血管閉塞,または免疫複合体の沈着から腎不全が生じることがある。血管内溶血に起因するヘモグロビン血症およびヘモグロビン尿症が進行し,自然発生的またはキニーネによる治療後のいずれかで,黒水熱(尿が暗色になることにより付けられた名称)が生じる。低血糖症がよくみられ,キニーネ治療および関連する高インスリン血症により悪化することがある。胎盤の病変により,自然流産,死産,またはまれに先天性感染を来しうる。
三日熱マラリア原虫, 卵形マラリア原虫および四日熱マラリア原虫は,典型例では重要臓器を障害しない。死亡はまれで,ほとんどは脾臓破裂または無脾症患者における制御不能な高原虫血症に起因する。卵形マラリア原虫の臨床経過は三日熱マラリア原虫と類似する。確立された感染においては,48時間の間隔でスパイク状発熱が生じる。四日熱マラリア原虫感染症は,多くの場合急性の症状を引き起こさないが,低レベルの原虫血症が何十年も持続し,免疫複合体の介在による腎炎もしくはネフローゼまたは熱帯性脾腫に至ることがあり,症候性の場合は72時間の間隔で発熱する傾向がある。
予防的化学療法(腸外原虫: 予防的化学療法を参照 )を受けている人においては,マラリアは不定型の場合がある。薬物中止後に,潜伏期間が数週間延びることがある。感染者は頭痛,背痛および不規則な発熱を発現しうる。初期には血液サンプル中に原虫を見つけるのは困難である。
診断
流行地域から戻った旅行者の発熱および悪寒(特に再発性発作)は,戻ってから1〜2年が経過しているとしても,マラリアについて直ちに検査するべきである。マラリアは通常,血液の薄層または厚層塗抹標本の顕微鏡検査で原虫を発見することにより診断を行う。塗抹標本の特徴により感染種を同定する(腸外原虫: 血液塗抹標本におけるマラリア原虫種の診断的特徴表 1: 参照)。種により治療法と予後が決まる。もし最初の血液塗抹標本が陰性なら,4〜6時間毎に塗抹標本作成を繰り返すべきである。
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表 1
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血液塗抹標本におけるマラリア原虫種の診断的特徴
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マラリア原虫の種類*
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特徴
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三日熱マラリア原虫
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熱帯熱マラリア原虫
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四日熱マラリア原虫
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感染赤血球の膨大
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あり
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なし
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なし
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シュフネル斑点
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あり†
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なし
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なし
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マウレル斑点またはマウレル裂
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なし
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あり†
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なし
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赤血球の多重感染
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まれ
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あり
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なし
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2つのクロマチン粒子を有する環
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まれ
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高頻度
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なし
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三日月形の生殖母体
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なし
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あり
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なし
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銃剣状または帯状の栄養型
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なし
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なし
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あり†
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末梢血中の分裂体
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あり
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まれ
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あり
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分裂体1個当たりのメロゾイト数(平均[範囲])
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16(12-24)
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12(8-24)‡
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8(6-12)
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*卵形マラリア原虫に感染した赤血球は,辺縁がぎざぎざの卵形で,やや膨大している;この点を除くと卵形マラリア原虫は四日熱マラリア原虫と類似している。
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†常に見えるとは限らない。
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‡分裂体は内臓内に閉じ込められ,通常は末梢血中に存在しない。
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厚層塗抹標本は,血液細胞が互いに層状に重なるように,大粒の血液をスライドガラス上に15mmの円形にのばして作製する。スライドガラスを完全に乾かす。厚層塗抹標本はギムザ溶液またはライト-ギムザ溶液で染色する。染色後,スライドガラスを緩衝用水ですすぎ,風乾する(吸い取らない)。非固定厚層塗抹標本では赤血球が水により溶血するため,原虫は均一な赤血球ストロマを背景に細胞外生物として現れる。薄層塗抹標本は染色前にメタノールで固定するため,厚層塗抹標本より低感度であるが,解釈のための診断的専門知識をそれほど必要としない。
熱帯熱マラリア原虫の診断において,ヒスチジンリッチ蛋白-2に対するモノクローナル抗体を用いたベッドサイド・ディップスティック検査は血液塗抹標本に匹敵する精度を有し,顕微鏡検査ほどの熟練は必要ないと思われる。PCR法と種特異的DNAプローブを使用しうるが,あまり広く普及していない。血清学的検査は以前の暴露を反映することがあり,急性マラリアの診断には不適切である。
治療
マラリアは5歳未満の小児,妊婦,および流行地域へのマラリア暴露歴のない訪問者において特に危険である。流行地域を旅行中の熱性疾患症例においては,専門家による迅速な医学的検査が不可欠であり,それが無理なら,検査を待つ間にアトバコン-プログアニルの自己投与を行うことができる。
もし熱帯熱マラリア原虫が疑われるならば,たとえ初回の塗抹標本の結果が陰性でも直ちに治療を開始すべきである。熱帯熱マラリア原虫,および最近では三日熱マラリア原虫においては,抗マラリア薬に対する耐性が次第に高くなりつつある。抗マラリア薬の推奨用量は腸外原虫: マラリアの治療法表 2: および腸外原虫: マラリアの予防表 3: に記載する。一般的な有害作用および禁忌は腸外原虫: 抗マラリア薬の有害反応および禁忌表 4: に記載する。
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表 3
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マラリアの予防
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感染
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薬物*
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成人用量
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小児用量
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クロロキン感受性の地域
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リン酸クロロキンまたは
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500mg(300mg塩基),週1回a
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5mg/kg塩基, 週1回,成人用量の300mg塩基までa
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アトバコン-プログアニルb
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成人用錠剤1錠/日c
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11-20kg:小児用錠剤1錠/日c
21-30
kg:小児用錠剤2錠/日c
31-40kg:小児用錠剤3錠/日c
40kg超:成人用錠剤1錠/日c
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+
d
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プリマキン
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30mg塩基,1日1回,予防の最後の2週
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0.6mg/kg塩基,1日1回,予防の最後の2週
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クロロキン耐性の地域
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アトバコン-プログアニルb
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成人用錠剤1錠/日c
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11-20kg:小児用錠剤1錠/日c
21-30kg:小児用錠剤2錠/日c
31-40kg:小児用錠剤3錠/日c
40kg超:成人用錠剤1錠/日c
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ドキシサイクリン
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100mg,1日1回e
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2mg/kg,1日1回,100mg/日までe
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メフロキンf
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250mg,週1回a
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5-10kg:1/8錠,週1回a
11-20kg:1/4錠,週1回a
21-30kg:1/2錠,週1回a
31-45kg:3/4錠,週1回a
45kg超:1錠,週1回a
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+
d
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プリマキン
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30mg塩基,1日1回,予防の最後の2週
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0.6mg/kg塩基,1日1回,予防の最後の2週
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プリマキンまたは
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30mg塩基,1日1回g
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0.6mg/kg塩基,1日1回g
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リン酸クロロキン
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500mg(300mg塩基),週1回a
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5mg/kg塩基,週1回,300mg塩基までa
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+
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プログアニル
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200mg,1日1回h
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2歳未満:50mg,1日1回h
2-6歳:100mg,1日1回h
7-10歳:150mg,1日1回h
10歳超:200mg,1日1回h
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*有害反応および禁忌については腸外原虫: 抗マラリア薬の有害反応および禁忌表 4: 参照。
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a.旅行の1〜2週間前に開始し,滞在中および流行先を離れてから4週間は週1回継続。
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b.アトバコン+プログアニル合剤が一定用量の混合錠剤として利用できる:成人用錠剤(アトバコン250mg/プログアニル100mg)および小児用錠剤(アトバコン62.5mg/プログアニル25mg)。吸収を高めるために,食品または乳飲料とともに服用するべきである。
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c.旅行の1〜2日前に開始し,滞在中および流行地を離れてから1週間継続する。
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d.一部の専門家は,三日熱マラリア原虫および卵形マラリア原虫の流行地域(ハイチを除き,マラリアが発見されるほとんど全ての地域を含む)を離れた後の発作予防として推奨する。他の専門家は,プリマキン毒性を回避して,症例が発症したとき(特に暴露が限られているか,疑わしいとき)の検出をサーベイランスに頼ることを選択する。
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e. 旅行の1〜2日前に開始し,滞在中および流行地を離れてから4週間継続する。テトラサイクリン系の使用は妊娠中と8歳以下の小児において禁忌である。
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f.タイとミャンマーおよびタイとカンボジアの国境など一部の地域でメフロキン耐性が報告されており,これらの地域では予防にアトバコン-プログアニルまたはドキシサイクリンを使用する。メフロキンに重大な神経精神作用の可能性があるため,多くの専門家は現在メフロキンを推奨していない。
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g. 旅行の1日前に開始し,流行地を離れてから3〜7日後まで継続することにより,クロロキン耐性熱帯熱マラリア原虫に対して有効な予防効果が得られる。いくつかの試験は三日熱マラリア原虫に対して有効性が低いことを示している。食品とともに服用することにより悪心および腹痛を軽減できる。
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h.暴露中および暴露後4週間の予防が推奨される。
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Adapted with permission from The
Medical Letter on Drugs and Therapeutics, The Medical Letter, Inc.,
August 2004.
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表 4
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抗マラリア薬の有害反応および禁忌
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薬物
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有害反応
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禁忌
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アトバコン-プログアニル
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胃腸障害,頭痛,めまい,かゆみ
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過敏症,妊娠,授乳,重度の腎障害(クレアチニンクリアランス30mL/分未満)
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リン酸クロロキン
塩酸クロロキン
硫酸ヒドロキシクロロキン
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胃腸障害,頭痛,めまい,霧視,発疹またはかゆみ,乾癬の増悪,血液疾患,脱毛症,心電図変化,網膜症,精神病(まれ)
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過敏症,網膜または視野の変化
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クリンダマイシン
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低血圧,骨髄毒性,腎機能障害,発疹,黄疸,耳鳴,偽膜性大腸炎
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過敏症
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ドキシサイクリン
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胃腸の不調,光線過敏症,腟カンジダ症,偽膜性大腸炎,びらん性食道炎
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妊娠,8歳以下の小児
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ハロファントリン
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PR間隔およびQT間隔の延長,心不整脈,低血圧,胃腸障害,めまい,精神的変化,てんかん発作,突然死
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心伝導系障害,家族性QT延長,QT間隔に影響する薬物,過敏症,妊娠
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メフロキン
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悪夢,神経精神症状,めまい,錯乱,精神障害,てんかん発作,洞徐脈,胃腸障害
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過敏症,発作または精神疾患の既往,心疾患患者における心伝導を延長すると思われる薬物(例,β遮断薬,カルシウムチャネル遮断薬,キニーネ,キニジン,ハロファントリン),緻密な共調運動および空間識別が必要な職業,妊娠
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硫酸キニーネ
二塩酸キニーネ
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胃腸症状,耳鳴,視覚障害,アレルギー反応,精神的変化,不整脈,心毒性
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過敏症,G6PD欠乏症,視神経炎,耳鳴,妊娠(相対的禁忌),キニーネの有害反応歴(心電図,血圧[静脈投与時]および血糖の継続的監視が推奨される)
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グルコン酸キニジン
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不整脈,QTc間隔延長,低血圧
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過敏症,血小板減少症(心電図,血圧および血糖値の継続的監視が推奨される)
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リン酸プリマキン
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G6PD欠乏症の人における重度の血管内溶血,胃腸障害,白血球減少症,メトヘモグロビン尿症
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キナクリンの併用,溶血または骨髄抑制の可能性のある薬,G6PD 欠乏症,妊娠
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ピリメタミン-スルファドキシン
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多形紅斑,スティーブンス-ジョンソン症候群,中毒性表皮神経剥離,じんま疹,剥脱性皮膚炎,血清病,肝炎,てんかん発作,精神的変化,胃腸障害,口内炎,膵炎,骨髄毒性,溶血,発熱,ネフローゼ
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過敏症,葉酸欠乏性貧血,2カ月以下の乳児,妊娠,授乳
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急性発作の治療:
クロロキンは四日熱マラリア原虫,卵形マラリア原虫,クロロキン感受性熱帯熱マラリア原虫および三日熱マラリア原虫に対する選択薬である。パナマ運河以西の中米,ハイチおよびドミニカ共和国を除く流行地域全域の熱帯熱マラリア原虫株において,クロロキン耐性がよくみられる。クロロキン耐性が必ずしも全部とは限らないが,クロロキンはマラリア原虫種が感受性であると分かっている地におけるマラリアに対してのみ,使用すべきである。
合併症のないクロロキン耐性熱帯熱マラリア原虫は,アトバコン-プログアニルまたはキニーネ+ドキシサイクリンの併用により治療できる。患者が妊娠している場合は,キニーネ+クリンダマイシンの併用で治療できる。治療用量のメフロキンも選択薬だが,有害作用がよくみられる。経口薬を服用できない患者にはキニジンまたは二塩酸キニーネを静脈内投与する。これらの薬物は血行動態および心電図をモニタリングしながら使用すべきである;もしQT間隔が0.6秒を超えるか,QRS幅が基本波形の25%を超えるならば,注入速度を落とすか一時的に中止する。経口服用が耐容できるまで非経口治療を継続するべきである。晩期再発を予防するために,慣習として,キニーネおよびキニジンをドキシサイクリンまたはクリンダマイシンとともに補充する。これらの抗生物質はあまりに緩徐に作用するため,急性マラリアの単独治療として使用できない。ハロファントリン(米国では入手不可)はQT間隔を延長することがあり,突然死に関連している。海外ではアーテスネートおよびいくつかの他のアルテミシニン誘導体を利用できるが,米国では利用できない;これらの薬物は通常,再燃を予防するため第2選択薬(例,ルメファントリン)と併用される。
低血糖および適切な水分補給に関して,患者を厳重に監視しなければならない。重度の原虫血症患者において感染赤血球を除去するために交換輸血が行われているが,この方法の是非に関しては意見が一致していない。治療成功後は,患者は通常24〜48時間で改善を示すが,熱帯熱マラリア原虫の場合は5日間症状が持続することがある。
クロロキン耐性三日熱マラリア原虫はパプアニューギニアおよびインドネシアでよくみられる。キニーネを,ドキシサイクリンまたはメフロキンと併用して治療する。
ヒプノゾイトに対する根治治療:
三日熱マラリア原虫または卵形マラリア原虫によるマラリアの再発を防ぐには,プリマキンにより肝臓からヒプノゾイト期を根絶しなければならない。プリマキンの投与はクロロキンと同時でも後からでもよい。三日熱マラリア原虫株の中には,感受性が低いため用量を増やして反復投与を必要とするものもいる。熱帯熱マラリア原虫や四日熱マラリア原虫は持続的な肝発育期をもたないため,これらのマラリア原虫種に対してプリマキン治療は必要ない。
予防
抗マラリア予防薬および虫の忌避剤によりマラリアのリスクは軽減するが,排除されることはない。現在利用可能なワクチンはない。
蚊に対する予防法として,ペルメトリンまたはピレスラム含有残留性殺虫スプレーを衣類に適用する,あるいは家屋および納屋において戸口や窓に網戸を張りベッドの周囲に蚊帳(ペルメトリンまたはピレスラムを浸透させたものが望ましい)を使用する,DEETなどの防蚊剤を使用する,防御的な衣類を着用する(特にハマダラカが活動的となる夕暮れから夜明けまで)などがある。
予防的化学療法:
レジメンおよび用量は地理的位置および患者の特性により異なる(腸外原虫: マラリアの予防表 3: 参照)。もし三日熱マラリア原虫や卵形マラリア原虫に対して強いまたは長期間の暴露を受けたか,旅行者が脾摘出術を受けていたならば,戻ってからのリン酸プリマキンによる14日間の予防コースが再発のリスク低下に役立つ。主な有害作用はG6PD欠乏症の人における溶血である。
妊娠中のマラリアは母体と胎児の双方にとって重大な脅威である。流行地域への旅行が避けられないなら,少なくともクロロキンによる予防的化学療法を行うべきである。妊娠中のメフロキンの安全性は立証されていないが,限られた経験から,有益性がリスクを上回ると判断される場合,使用してもよいことが示唆されている。ドキシサイクリン,アトバコン-プログアニルおよびプリマキンは,妊娠中に使用してはならない。
最終改訂月 2005年11月
最終更新月 2005年11月
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